南の島の味覚2002年1月14日(月) 南の島の味覚いまから500年前、南の島はムスリム(イスラム教徒) の島でした。 ところが1521年、世界一周航路の発見をめざしてスペ イン王が派遣したマゼランの船団が到着したのをきっかけ にスペインの植民地となり、中国の絹製品をメキシコ経由 でヨーロッパへ運ぶ貿易の中継基地となったのでした。 スペインの支配が300年つづいた後、100年前にはア メリカの植民地となり、60年前には日本の植民地となり 、その4年後にようやく独立国となりました。 私は、南の島の建物にはスペイン文化のなごりを、ファッ ションや映画、音楽などにはアメリカ文化の影響を感じま す。街角やショッピングセンターには、マクドナルド、ケ ンタッキーフライドチキン、ミスタードーナッツ、スター バックスコーヒーなどが軒をつらねて、にぎわっています 。 ファーストフードのチェーン店では、アメリカ資本の店に くわえて、華人資本のJollibee(ジョリビー)やChowking (チョーキン)がにぎわっています。ジョリビーは、文字通 り「ゆかいなみつばち」がキャラクターで、ハンバーガー 、フライドチキン、スパゲティ、フライドポテトなどが食 べられます。私の友人は、フライドチキンとライスを頼み 、チキンを独特のソースにつけて、ライスと一緒に食べて いました。チョーキンは、ひげをはやした中国人がキャラ クターで、メニューはヌードル中心ですが、ラーメンより もカップヌードルに近いテイストです。このほか、友人に すすめられて食べたスープが、チャイニーズ風の味つけで とてもおいしくて、南の島では中国文化の影響もおおきい ことを感じました。 日本にも上陸した南の島のデザート「ハロハロ」は、おお きなグラスに、あずき、ナタデココ、フルーツ、アイスク リームなどを入れ、かき氷をのせ、濃縮ミルクをかけ、か きまぜてたべるのですが、とてもおいしかったです。 家では、友人の手料理を食べました。まず、大皿に盛って あるライスを、スプーンで自分のお皿にとりわけます。友 人は、海の近くで育ったせいかシーフードがすきで、エビ をボイルしたり、イカをイカ墨で煮て出してくれます。こ れをやはり自分のお皿にとりわけて、南の島の SOY SAUCE(しょうゆ)につけて食べます。しょうゆはあ っさり味ですが、にんにくやとうがらしをきざんでいれて あり、とてもからいです。のみものはコーラやスプライト 。 このほか、フライドチキンやフライドポーク、またビネガ ー(酢)をいれてポークをにこむADOBOという料理など、 いろいろつくってもらいました。肉料理がおおいなかで、 いろいろな野菜とレバーをいれて、にこんだCHOPSUEY という料理がとてもおいしく、気にいっています。 貝は要注意です。私は貝を食べて数時間後に熱が出てダウ ンし、回復するまで3日かかったことがあります。友人も 最近、いつも食べている貝で体調をくずし、1週間ほどね こんだようです。 私は、南の島で食べられなかった料理はいまのところあり ません。日本ではたらいていた南の島の女性たちが、カッ プヌードルやチョコレートをおいしいと感じておみやげに もってかえったことからみても、アメリカのファーストフ ードの洗礼をうけたあとの私たちの味覚は、世界共通なの かもしれません。 ジャンル別一覧
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